乾癬の薬/ステロイド軟膏の強さ
薬はすべて対症療法
乾癬の治療で用いる薬はすべて対症療法の薬となります。まず乾癬療法の特効薬のようにひんぱんに使われているのが、ステロイドの塗り薬です。ステロイド外用薬には炎症効果をおさえたり、白血球の活動をおさえる効果があり、1日2回程度、医師の処方通りに使用すると短時間で劇的な効果が得られます。また一口にステロイドといってもその種類はひじょうに多く、効き目の強さから「最強(ストロンゲスト)」~「弱い(ウィーク)」の5段階に区別されています。
参考:ステロイド軟膏の強さ一覧表
最強(STRONGEST) | デルモベート、ジフラール、ダイアコート |
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とても強い(VERY STRONG) | アンテベート、フルメタ、トプシム、リンデロンDP、マイザー、ビスダーム、テクスメテン、バンデル、ネリゾナ |
強い(STRONG) | エクラー、メサデルム、リンデロンV・VG、ボアラ、ザルックス、アドコルチン、ベトネベート、プロパデルム、フルコート |
弱め(MEDIUM) | リドメックス、レダコート、ケナコルト、ロコルテン、アルメタ、キンダベート、ロコイド、デカダーム |
弱い(WEAK) | プレドニゾロン、コルテス、デクタン、ヴェリメドロールダム |
また軟膏の他に、クリームやローションなどもあり、各患者の容態や患部の状態、どの部位にあるのかなどによって使い分けています。また同じ塗り薬でもビタミンD3外用薬の場合は、効き方がステロイド剤とは大きく異なっており、免疫反応を調整するために効果が得られるまでには1ヶ月以上の時間が必要となります。
重症になった乾癬の場合には外用療法や光線療法と併用して内服薬を用います。内服薬は主に皮膚の異常増増殖をおさえるレチノイドや、免疫反応をおさえるスポリン(シクロスポリン)などが使用されています。スポリンは1983年に始めて使われた薬剤で、当初は臓器移植用として使われていました。シクロスポリンは活性化T細胞である白血球に対して働き、免疫を強く抑制します。
また乾癬の治療方法は各個人によって違います。その人の症状に最適な治療方法を模索しなければならず、そのために治療や最適な薬剤を見つけるまでにはかなりの時間がかかります。そのため最近では外用薬や内用薬などの薬以外にも、光線療法などをローテーションで行なう方法や、これらの中のいくつかを併用する方法なども行なわれています。
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