口から摂った乳酸菌は1匹たりとも腸に住みつくことはない。正しい乳酸菌の摂り方とは?
最近のTV番組は健康に関するテーマのものが人気ですね。その中には腸や免疫に関する話題も多いですよね。しかし、こうしたテーマでは専門用語が欠かせなく、それが内容を分かりにくくもさせています。間違った知識を得てしまえば、それは腸にとって逆効果になってしまうのです。そこで、ここでは腸内環境を整える方法をより分かりやすく、より正しく説明していきます。
腸内細菌を増やす方法
腸には身体全体の免疫細胞の6割以上が存在しており、肝心の免疫力は腸内細菌の数や種類に大きく影響します。と言うのも、免疫は腸内細菌によって活性化するため、数が少なければ当然免疫が正常に働かなくなります。そこで重要になるのが腸内細菌を増やすことですが、そのための方法は主に二つです。
一つは、腸内細菌にエサを与えて増やす方法で、果物、野菜といった腸内細菌の好物を摂取してその数を増やします。
もう一つは、直接、菌を腸に送り込む方法です。乳酸菌やビフィズス菌など、実際に存在する腸内細菌をそのままの状態で腸に送りこむわけです。これらは発酵食品やサプリメントなどから摂取可能ですが、ここで知っておくべきことが一つあります。それは、摂取した量がそのまま腸内に住みつくわけではないということです。
なぜなら、乳酸菌やビフィズス菌は胃酸に弱いからです。数字で例を挙げるなら、摂取した量のおよそ9割が腸に届く前に胃の中で死んでしまうのです。また、味噌は乳酸菌の宝庫ですが、味噌汁にした時点で乳酸菌は熱で死滅してしまいます。
しかし、例え乳酸菌やビフィズス菌が腸に届く前に死んでしまったとしても問題はありません。これらの菌の死骸が腸に届くだけで、既に腸内に存在している乳酸菌やビフィズス菌の栄養となって、大量に増えてくれるからです。また、運よく生きたまま腸にたどりついたわずかな菌も腸に住みつくことはありません。元から腸にいた細菌たちの働きを手助けした後、死んでしまい、便と一緒に排出されます。
結局、口から摂った善玉菌の全ては死んでしまいます。乳酸菌やビフィズス菌を生きたまま摂取するか否かはさほど重要ではないのです。死菌でもいいので毎日継続して摂取し、元から体内にいる善玉菌を増やしてやることが重要なのです。
乳酸菌サプリを1日おきに2粒飲んだり、週に1回大量に飲んだりしても全く意味がありませんのでご注意下さいね。本当に乾癬を良くしたいのであれば自分で勝手にやり方をかえずに、言われた通りにやることが必要なのです。
食物繊維に対する認識
食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の二つに分けられています。水溶性食物繊維には毒素を吸着する働きがあり、海藻類、緑の野菜、果物などに多く含まれています。一方、不溶性食物繊維は便の量を増やす働きがあり、豆類、根菜、穀物などに多く含まれています。
善玉菌を増やすためには善玉菌の好物を摂取すべきと前述しましたが、食物繊維においては水溶性食物繊維の方を好みます。また、水溶性食物繊維は水分によって便を柔らかくさせる効果を持っています。食物繊維を沢山摂っているのに便秘が治らない人は、水溶性食物繊維の不足が考えられます。果物・海草を意識して多めに摂ると良いでしょう。
このため、多くの人が水溶性食物繊維だけに注目しがちなのですが、それは間違いです。不溶性食物繊維にも、便のかさを増やすという大きな効果があるからです。便のかさが増えることで、不要なものをよりたくさん排便することができるようになります。
一方、それができなければ腸はいつまでも不要なものが残り、汚れた状態になってしまうのです。要するに、食物繊維においてはどちらの種類もバランスよく摂取することが大切であり、理想としては水溶性食物繊維1に対して不溶性食物繊維2のバランスです。しかし、乾癬の食事改善についてはそこまで厳密にバランスを考える必要はありません。毎日の食事で多種の果物と野菜の両方を取るように心がければそれでOKです。
乾癬と腸内環境の関係
乾癬は何もランダムで発生する病気ではありません。引き起こされる要因がしっかりと存在し、そのキーになっているのが腸内環境なのです。乾癬を引き起こしているのは「IgE抗体」と呼ばれるものです。
抗体という名が示すとおり、本来なら悪さをすることはないのですが、これが異常に高い数値になることで免疫機能が暴走を起し、乾癬が引き起こされてしまうのです。そして、この「IgE抗体」が多く存在しているのが腸なのです。
もう想像できる人もいると思いますが、こうして異常な数値になってしまう要因は腸内環境の悪化にあるのです。つまり、「腸内環境が悪化する=乾癬を引き起こす」ということになるのです。
「IgE抗体」の異常によって引き起こされる病気は、他にも、アトピー性皮膚炎、花粉症、ぜんそく、リウマチなど色々あります。乾癬も含めてこれらの病気は元は同じ病であると考えるのが自然だと思います。症状の出方によって、乾癬と呼んだり、アトピーと呼んだりするだけですね。
今回の話で最も注目してほしいのが、腸と乾癬の関連性です。乾癬の場合、風邪や咳と違って病院に行ってもなかなか治りません。中には、長年通院しているにも関わらず、症状が改善されないどころかますます悪化という人もいるでしょう。何よりそれは、乾癬の要因が腸内環境の悪化にあるからです。
少なくとも、痒みを抑える薬は腸内環境の改善には何の効果もないですし、病院から処方される薬をいくら使用したところで乾癬は治りません。もしあなたが乾癬に悩んでいるなら、腸内環境を整えることが完治に繋がることを知り、この機に本格的に腸内改善に挑戦してみてください。まずはとりあえず、1ヶ月頑張ることからはじめてみましょう!
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