腸内環境の悪化とストレスのダブルパンチが乾癬を引き起こす
社会人になると、どんな人でもストレスを感じる場面に遭遇します。それは仕方のないことですし、仕方ないからこそ特に対処を考えない人が多いのですよね。例えば、心の病気と言えば誰もが真っ先にうつ病を連想すると思います。
自分がうつ病にならない自信がある人は、これについて何も感じないかもしれませんが、実際にはストレスが招く病気はうつ病だけではないのです。例えば、乾癬もまたストレスの蓄積が発端となることがあり、今回はその経緯を説明していきます。
ストレスが免疫バランスを悪化させる
ストレスが溜まることで最も影響を受けるのは自律神経です。そして、自律神経は免疫の中枢であるリンパ球を管理する重要な役割があります。この自律神経には交感神経と副交感神経の2つが存在します。
自律神経というのは交感神経と副交感神経のバランスが大切なのですが、ストレスが溜まると興奮に関わる交感神経の方が優位になり、正常なバランスが乱れてしまいます。こうして自律神経のバランスが乱れることで、管理しているリンパ球のバランスもまた乱れ、免疫バランスを悪化させてしまうのです。
さらに、ストレスが生じた際は身体の中でストレスホルモンが発生します。このホルモンの一つにコルチゾールというものがあり、これが免疫機能を乱す特徴を持っています。特に影響を受けるのがNK細胞という免疫細胞であり、活性が抑えられて免疫バランスが悪化してしまうのです。
対処方法
対処のカギは、元々ストレスの蓄積で真っ先に影響を受けた自律神経にあります。「交感神経が優位になるとバランスが乱れる」と上記で説明しましたが、逆に副交感神経を優位にさせてあげればいいのです。
副交感神経はリラックスさせる神経なので、表現どおりリラックスしてください。深呼吸などで身体を落ち着かせるといいですし、適度な運動やゆっくりと食事することも、副交感神経を優位にさせる効果を持っています。
さらに、可能であればストレスの要因を除去してしまってください。それが不可能だと言うなら、今後のことも考えて自分なりのストレス解消方法を見つける必要があります。
腸内環境の悪化と乾癬
ストレスが免疫バランスを悪化させる事実を説明してきましたが、次に考えてほしいのは、免疫機能というのは身体のどこに存在するかということです。その大半は腸であり、実に身体の免疫のおよそ7割が腸内に集まっているのです。
このため、免疫機能の衰えは腸内環境の悪化を意味しますし、それと同様に腸内環境が悪化すれば、免疫機能もまた低下することになるのです。そして、こうした腸内環境の悪化加えてストレスによる自律神経の乱れが引き金となって引き起こされる症状が乾癬なのです。
つまり、ストレスと腸内環境の悪化のダブルパンチが乾癬を招くというわけです。そう考えてみれば、病院の薬で乾癬が治らない点にもうなずけます。何しろ問題の根底が腸やストレスに潜んでいるわけですから、皮膚への塗り薬などでは効果がないのも当然です。
今回のまとめ
いかがでしたか?ストレスが自律神経を乱し、さらに腸がダメージを受けているとすれば、私達のほとんどが知らず知らずの間に免疫バランスを悪化させているに違いありません。
だからこそ、現代では乾癬を患った人が増加しているのでしょう。また、現代はファーストフードの普及など、ただでさえ腸に悪影響を与える要因で一杯です。
その意味では、乾癬の治療も含めて腸内環境を整えるとなると、単にストレスの解消だけでなく、食生活を含めて本格的に腸内改善に取り組まなければなりません。
患者さんの中には「ストレスなんて誰でもあるのになぜオレだけ乾癬になったんだ?」という方もいるでしょう。それは誰にもわかりませんし、そんなことを考えてもますますストレスになるだけです。
様々な病原菌が溢れる中、免疫がなければ私達の身体は鎧なしの裸の状態で戦場に赴くのと同然です。この現状に危機感を持って、真剣に腸内改善の実践を考えてみてください。
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