乾癬患者にチクチクは即悪化!チクチクを誘発するいろんなものアレコレ
乾癬による皮膚炎悪化の原因になるものとして肌着や衣類の摩擦による刺激があります。(ケブネル現象といいます)
服を着ているだけでも皮膚にとっては負担が掛かっているのですが、衣類が皮膚に擦れるということはかなりのダメージを皮膚に与えているのです。
座ったり歩いたりすれば服はどうしても皮膚に触れてしまいますので、衣類によるダメージをできるだけ軽減しなければなりません。
そのために大事なのは、素材選びです。
材質は何で作られているのかを確認して、できるだけ皮膚への刺激がないモノを選びましょう。
化学繊維で作られている場合は、乾燥しやすく皮膚に負担をかけてしまうだけでなく静電気を起こしやすいので、それによってチクチクと皮膚を刺激します。
その結果、交感神経を刺激し、ますます乾癬が悪化するという悪循環が生まれてしまいます。
痒みや刺激を与えないための肌着アイテムについて見てみましょう
1.キャミソール、インナー
肌触りが良く、吸湿性、通気性の良い天然素材を選びましょう。
代表的なものに絹や綿があります、汗をかいた場合はこまめに取り換えましょう。
※絹は肌触りは最高ですが、まれに皮膚炎が悪化する患者さんがいます。(動物系素材のため?)
ご注意ください。
2.擦れの少ないブラジャー
ブラジャーはどうしてもストラップ部分、アンダー部分のワイヤー、背中のホックなど皮膚に直接触れるので擦れをゼロにすることは難しいです。
そのため、自分にジャストサイズのものを着用すれば、擦れはできるだけ少なくなります。
ワイヤーなしブラジャーやパッド付きのキャミソールなどの着用もおすすめです。
3.ゴムや縫い目のないショーツ
ウェスト部分やゴム、レースなど縫い目などは皮膚への刺激となり、痒みを誘発します。
できるだけ締め付けのないシンプルなショーツを選ぶようにしましょう。
4.品質表示のタグを取る
うなじ部分に当たる品質表示のタグは不要ですから取ってしまいましょう。
縫い糸を含めて全て取り去るのがイイです。
皮膚に触れるものは全て乾癬悪化のきっかけになる
接触性皮膚炎という皮膚症状があります、これは俗にいう「かぶれ」ですが、何らかの原因物質に皮膚が触れることによって接触部位に湿疹ができます。
かぶれの原因になる原因物質はありとあらゆるものが対象になり、身近にもかなりの原因物質が存在しています。
乾癬患者が接触性皮膚炎を併発すると、即、悪化につながるのは間違いありません。
しかも恐ろしいのは、一度悪化するとなかなか元に戻らないということです。
「ん?最近皮膚炎が悪化してるような気がする…」
こんなときは下記を参考にしてみてくださいね。
接触性皮膚炎には以下の2種類にタイプ分けすることができます
刺激性接触皮膚炎
刺激性のある物質に触れることで引き起こされる湿疹で、ちくちく、ヒリヒリといった痛みや痒みが起こります。
接触から発症までそれほど時間をおかずに起こる傾向があり、毒性が強い場合などは大きな水疱になることもあります。
アレルギー性接触皮膚炎
アレルゲンとされる物質に接触することで引き起こされます。
遅延型アレルギー反応の一つとして考えられており、原因物質に触れてから1~2日後に強い痒み、発疹、湿疹、腫れなどの症状がピークを迎えます。
身近にある接触性皮膚炎の原因物質
- シャンプー、リンス、ヘアコンディショナー
- ヘアスプレー、染毛料、毛髪剤、
- 帽子、メガネ、イヤリング、ピアス
- 化粧品、洗顔料、口紅、リップクリーム
- 香水、ネックレス、ブレスレット
- シェービングクリーム、制汗剤、時計
- 革製品、ベルト、金属バックル
- 指輪、マニキュア、下着、石鹸
- 洗剤、入浴剤、脱毛剤、手袋
- 避妊具、靴下、革靴
などなど。
乾癬に湿布薬は要注意
接触性皮膚炎はアレルギー物質に触れることによって発症しますが、それは薬剤によって引き起こされることもあります。
例えば、肩こり、腰痛、捻挫、筋肉痛など体の深部炎症を鎮めるために使う湿布薬です。
湿布薬は単に冷やす効果だけでなく、炎症を鎮めるための薬剤が含まれており、貼ることによって皮膚から吸収し患部に届く働きがあります。
しかし治療のために使っているこの薬剤が皮膚に対する刺激となってしまい、痒み、紅斑、ヒリヒリとした痛みなどを引き起こし場合によっては薬剤性光線過敏症などを発症するケースも見られます。
発症の特徴としては、鎮痛成分、消炎成分が含まれる湿布を貼っていると徐々に痒くなって、皮膚が赤くなります。
赤くなった部分に小さな発疹が出るようになり、痛みを伴うようになります。
医者で診察を受けるときに「薬などでかぶれたり、かゆくなったことはありますか?」と聞かれることがあると思いますが、それは薬剤による接触性皮膚炎の経験を確認していると考えてください。
一度でも皮膚に異常が見られたら、その湿布は二度と使わないようにしましょう。
湿布だけでなく絆創膏でも同じ症状を引き起こすことがありますから注意しましょう。
これらの症状を経験したことがある人は、病院で診察を受ける場合に必ず医師にその旨を伝えるようにしてください。
貼り薬だけでなく塗り薬、ひいては飲み薬にまでアレルギー反応を示す可能性があるからです。
このサイトは元乾癬患者の実体験をもとに皮膚科専門医の監修の下、記事をチェックしています。
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